長崎県立大学学術リポジトリ >
国際社会学部研究紀要 >
第8号 >
このアイテムの引用には次の識別子を使用してください:
http://hdl.handle.net/10561/1999
|
タイトル: | イギリスの経済安全保障政策と対中アプローチの変化 ―― 米中覇権争いの視点からの考察 ―― |
タイトル(別表記): | How the UK Government`s Approach toward China Has Been Shifted Along with Its Newly Adopted Economic Security Policy:An Analysis from the View Point of US-China Hegemonic Competition. |
著者名: | 笠原, 敏彦 |
著者名(別表記): | KASAHARA, Toshihiko |
発行日: | 2023年12月22日 |
出版者: | 長崎県立大学 |
雑誌名: | 研究紀要 |
号: | 8 |
開始ページ: | 24 |
終了ページ: | 32 |
ISSN: | 2432-616X |
抄録: | イギリスは2021年に経済政策の基本路線をレッセフェール的な「開かれた経済」から、経済安全保障を考慮し、政府の民間企業活動への調査・介入権限を拡大する方向へと舵を切った。米中のハイテク覇権争いが激化する中で、中国依存のリスク認識を改めた結果である。英中関係は1997年の香港返還後、紆余曲折を経ながらも深化基調を維持し、キャメロン保守党政権下の2010年代中盤には「黄金時代」が謳われるほど蜜月関係構築へと向かっていたが、その後急速に軌道修正を迫られた形だ。この対中アプローチの転換は、イギリスが2020年末に欧州連合(EU)を完全離脱し、「グローバル・ブリテン」というスローガンの下で新たな世界戦略を模索するタイミングと重なった。この間、イギリスは米中両国のハイテク覇権争いの主戦場となり、米国との「特別な関係」と中国との新たな「黄金時代」の間で揺れた。そして、米国側に手繰り寄せられていく。「わが国には永遠の友もいなければ、永遠の敵もいない。あるのは永遠の国益だけである」(自由貿易主義を推進した19 世紀中葉の首相パーマストン)の言葉で知られる実利主義のイギリスが、対中姿勢を修正する過程でいかなる要因が働いたのかを米中覇権争いのコンテキストに位置付けて押さえるとともに、その方針転換の実効性を探るため、対中政策の具体的な変化を経済安全保障の視点から考察する。 |
キーワード: | 英中「黄金時代」 ファーウェイ 統合レビュー 国家安全保障・投資法 経済安全保障 デリスキング 原発新設計画 |
URI: | http://hdl.handle.net/10561/1999 |
出現コレクション: | 第8号
|
このリポジトリに保管されているアイテムは、他に指定されている場合を除き、著作権により保護されています。
|